蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

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2014-01-01から1年間の記事一覧

益子の人と暮らしを伝える本 ミチカケ

よく行くお店に、ちょうど私がいいなと思うタイプのフリーペーパーがちらほらと置いてある。中でも素敵だなと思ったのは「益子の人と暮らしを伝える本 ミチカケ」。フリーペーパーとはいえ、立派に「本」の風格。 2013年9月 創刊号ミチカケ風土とともに、月…

折れ線グラフという和訳がすごい

どうでもいいことかもしれないのだが、ずっと Line Chart に対する折れ線グラフって和訳はすごい発明だな、と思っている。なんといっても「折れ」のところがすごい。 折れ線グラフ(おれせんグラフ、英: Line chart, Line graph)は、散布図の一種であり、プ…

HCD-Net「理解のデザイン」

先日、HCD-Net のセミナー「理解のデザイン〜コミュニケーションをデザインする〜」に参加してきた。コンセント長谷川さんのこの分野のお話が久しぶりに聞けた。 内容については自分なりに刺さったことを挙げるだけに留めたいが、まず一点は「人は見えるもの…

DevLOVE.Visualization#02 「ビジュアルコンプレキシティ -The Power of Visualization-

先日、DevLOVE.Visualization#02 「ビジュアルコンプレキシティ -The Power of Visualization-」というイベントに参加してきた。「ビジュアル・コンプレキシティ」という書籍の著者であるマニュエル・リマ氏がいらっしゃるというのが参加の動機。生でお話を…

CSS Space@秋葉原に行ってきた

打ち合わせに出た帰り、せっかくなので知人が運営している CSS Space に寄って仕事してきた。CSS Space =ちゃんと仕事するスペース。「ちゃんと仕事をする場所」をコンセプトにしたノマド&コワーキングスペースとのこと。 玄関入ってすぐの本棚には、巷で…

CSS Nite「Webで使うIllustrator、そして明日から使うSVG」

みなさんはお気付きでないかもしれないが、実は私はSVGが好きだ。包含するものを損なわない感じ、データとして差分が取れる感じ、何もかもが好きだ。SVG、大好きだ。 さて、CPI x CSS Nite「After Dark」(7)『Webで使うIllustrator、そして明日から使うSVG…

ノンプログラマーがコードを書く必要があるのか問題

ノンプログラマーな職域の人(デザイナーやらIAやらがそれに当たるのかな)が実際コードを書く必要があるのか? という問題について、思うこと。書く必要がある人とそうでない人といると思うし、それを決めるのは本人と環境だと思う。もはや一般論には落とせ…

概念、言葉、ジェスチャー

先日、とあるワークで頭を抱えるほど難しいお題を出された。 「離島の秘祭情報を調べて集める」という内容を、言葉を使わずジェスチャーだけで表現せよ。 これには久しぶりにガツンとくる感じがあった。できない。ジェスチャーで表現、できなかった。ちなみ…

とあるマクドナルドにて

ある日のこと。小用で行き慣れた某所のマクドナルドへピットイン。今のマクドナルドの期間限定メニューはアメリカン・ビンテージ。ふと、いつもより賑やかな壁が気になった。 これ、全部この期間用のアートワークだ。このスペースだけではなく、向こうの方ま…

電子ファインダーと小さな絶望

ミラーレスカメラの電子ファインダーをしばらく使ってみて、小さな絶望を感じている。ファインダーに対しての絶望ではない。こんなはずじゃない感じの自分に対してである。 電子ファインダーを覗く時、まず、アナログカメラの時には感じなかった混乱がある。…

Sketching User Experiences: The Workbook

ここのところまた引っ張りだして、たまに眺めている本がある。それが Sketching User Experiences: The Workbook。もうだいぶ前の本になるなーと思っていたのだけれど、たった3年くらい前だった。月日が経つのは早いものだ。 ざっくり言えば洋書になるのだが…

足を運ぶこと/足を運ばなくて済むこと

手を動かせとよく言うし、まだまだ手を動かし足りないと思うことがある。けれど、今の私にもっとも欠けているのは足だと感じている。足を使うこと。運ぶこと。これが圧倒的に足りてない。 手を動かせる人が現場に行くのが、何より早い。ここで言う現場はオフ…

卒業旅行とディズニーランドによせて

電車の中で、年若い男女の会話が聞こえてきた。 男子「卒業旅行、ディズニーランドに行きたかったけど、結局行かなかったなー」女子「ひとりでいけばよかったじゃん」男子「なんでだよ、一緒に行く女の子がいなかったら行く意味ないじゃん」 男の子は特にデ…

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

アジャイル界隈の人ならたぶんみんな大好きリンダ・ライジングさんの著書「Fearless Change」の翻訳本が出た。さっそく読んだ。 「Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン」という邦題で、川口恭伸さんが監訳。表紙デザ…

おしゃれな空間、場所の可能性

だいぶ前のこと。行きつけのコーヒー屋さんが混んでいたので、おとなしく順番待ちをしていた。その時に、前のお客さんが話していた内容が興味深かった。 「こんなに狭くてもおしゃれな空間が作れるのね」「うちの(注:文脈から察すると、故郷の田舎という意…

俯瞰できない自分とアンケートの関係

先日、何かを主体的に楽しんでいる時、その対象については俯瞰できない瞬間がやっぱりあるんだなぁと実感する機会があった。どちらかというと俯瞰的な見方が苦手な方ではないと思うのだが、状況によってはどうしてもそれに徹しきれない瞬間がある。 イベント…

選挙事務所はアジャイルでスクラム

少し前に、選挙事務所はアジャイルだしスクラムだねという話をしていた。きれいに当てはめることはできないのかもしれないが、そういうことなんだなぁと、すごく腑に落ちている。 ごく若い頃、いろいろな縁あって某選挙戦の舞台裏、いわゆる選挙事務所の動き…

ワークショップで使う「色」のこと

ワークショップでは大人向け・子供向けによらず、よく「色」を使うと思う。しかし、色覚特性に言及が及ぶ場面は少ないなと思う。特に子どもに関しては、「色」が重要な意味を果たす場面が多いような気がしていて、そのあたりのケアを気にしながら見たりして…

地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア

ずいぶん前から「地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア」をちまちまと読んだり読み返したりしている。タイトルにデザインと入っているけれど、様々な場所で暮らしを営むすべての人が好ましい気持ちで読める本なのではないだろうか。 …

CiNii 課金からの、インターネットバンザイ

昨年から、CiNii という国立情報学研究所の論文データベースに課金している。課金、という表現が適切すぎる。仕事で必要な論文を読む... なんてことはほとんどなく、趣味の領域で読みたい資料にあたるための完全な趣味課金である。 CiNii(NII論文情報ナビゲ…

集合写真の強要

集合写真に入ることを強要されるシーンについて考えている。 仮に集合写真が大嫌いなX子さんがいるとしよう。X子さんは、そういう機会にはたいがいするっと逃げるのだが、時折そうはいかない場面がやってくる。 人はそれをわがままと呼び、考慮される余地の…

html5j アクセシビリティ部 第0回勉強会で取り上げていただいた

html5j アクセシビリティ部 第0回勉強会で、伊原さんに私のエントリ「アクセシビリティとコミュニティ、未来へのアプローチ」を取り上げていただいた。私も当日リアルタイムで Ustream.tv での中継を聞いていたのに、その事実に全然気付いていなかったという…

打ち合わせスペース戦国時代

打ち合わせスペース戦国時代とでも言いたいほど、どの企業も場所を作ることを重視しているようだ。 とにかく、いろいろな企業さんの打ち合わせスペースに訪れる機会があったり、各所のコワーキングスペースを使ったりする機会があるわけだが、どこもおしゃれ…

HCD-Net サービスデザイン方法論extra「構造化シナリオ」

前回で最終回を迎えたサービスデザイン方法論セミナー、エクストララウンドとして2014年1月18日に追加講座が開かれることとなった。今回はリクエストが多かったという構造化シナリオ、その中でも特にアクションシナリオのおさらいが行われた。欠席した回だっ…

骨は増やせる

薬局ののぼりとか、一行ポスター的なもの(なんて呼ぶのかわからない)って、面白いなぁと思う。ストレートと見せかけて意味不明なキャッチだったり、ドギツい色だったりダジャレだったり。 ある時通りかかった薬局に、「骨は増やせる」って書いてあった。骨…

コミュニティのにおい

コミュニティとして「同じことを言っていて」「同じところを目指している」ように見えるのに、「においが全然違う」みたいなことがよくある。それはコミュニティや個人の特性に由来しており、その違い自体は健全だと思う。 においに関しては「いいか悪いか」…

「街の使い方」は「自分の時間の使い方」でもあるのかもしれない

ヨーロッパのある都市に行った時、印象的だった光景。街角にオルガンが置いてあって、学生なのかアーティストなのか、ある男性が夕暮れの時間帯にそれを弾いていた。街の景色にもよく馴染んで、人々もそれが当たり前であるかのように振舞っている。 ヨーロッ…

思考の熟成、カタルシスと解放

話し合ったり思いを口にしたりすることで、カタルシスが得られることがある。 実際に持ち寄った話に結論が出ようと出まいと、話し合ったことによる達成感によって小さくガス抜きされ、アクションを起こすことを忘れてしまう。アリストテレスが説いたカタルシ…

タクシーの車窓

深夜の都内を、タクシーで流すのが好きだ。それは単なる移動手段ではなく、遊離するシネフィルの視点だ。 目の前を過ぎる車窓の景色は、すべて他人ごと。私自身も彼らにとっての他人ごと。なんでもかんでも自分ごととして向き合っていくべき仕事と状況が常態…

プロジェクトを変える12の知恵 -ケンブリッジ式ファシリテーション-

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズさん所属の友人から勧められて読んだ「プロジェクトを変える12の知恵 -ケンブリッジ式ファシリテーション-」、その後ありがたくもご恵贈いただいた「プロジェクトファシリテーション」の2冊を紹介したい。 本書から…

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