蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

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2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

街のしくみが個人の感覚を支配する

真冬を過ぎると、なんとなく落ち着かない夕暮れが増えてゆく。真冬でさえも、夕方は比較的集中しづらい時間だったりする。 街のどこかで17時を告げるチャイムが鳴って、ふと顔を上げると陽が傾いていて、街の空気がおかえりなさいの顔をしている。多くの勤め…

先回りと最適化の予想

嫌いなもののひとつに「知ってたらできたし当然やっていたであろうこと」を後出しで追加指示される、ということが挙げられる。 後出しが好きという人はいないと思うが、人それぞれ理由は違っているはず。私の場合は自分の頭で考えられたはずの事案に対する機…

尊敬と目指してない感

自分が「尊敬する人」と「目指す人」は違う。 つまり尊敬しているからといってその人を目指しているわけではないし、その人のような在り方を目指しているけれども実は尊敬はしていない、みたいなことが普通である。もちろん、尊敬しているし目指している人も…

透明すぎると見失う

以前、ある特徴的な建物を目指して歩いていた。その建物は周囲の普通のビルとは違って、ガラス張りでオープンな作りになっており、他と違う個性を持っていると聞いていた。 しかし、歩いても歩いても辿り着かない。同じところを何度も何度もぐるぐるとまわり…

理論のつまみ食いと交配

いろいろな理論を掛け算したり応用したりすることが好きなのだけれど、そういう姿勢をよく思われないこともたまにある。研究者でも専門家でもない素人の立場で分野横断的な工夫をしてみたいと言うと、つまみ食いとして害悪のように受け取られることがある。 …

俯瞰することによるインスピレーション

全体を俯瞰することによりインスピレーションを得るタイプだ。細部を観察することとセットではあるものの、細かい情報のインプットがあったうえで、全体の関係性やバランスから気付かされることが多いのだ。 そういう性分なので、何事にも俯瞰できる環境や状…

図書館の意義

私は図書館という存在をとても愛している。世の中がどんなにデジタル化しても、インターネットが発達しても、図書館はなくならないでほしいと思う。 もしかしたら古いタイプの考え方なのかもしれない。しかし、蔵書や古文書といったタイプのアーカイブを適切…

自分のイデオロギーが誰かを殺す

善良なだけで「よい人」と呼ばれる時代ではなくなった。善良かつ社会的な感度が高いことが求められる。また、いままで「よいこと」とされていたことも、今では形を変えてしまった。かつて善良であったはずの人たちは、自分たちが善良であるという本人の意識…

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