現在、東京都が主催する講座「TOKYO DESIGN EXERCISE」を受講している最中である。今年度は「地域」がテーマということで、キーワードに惹かれて申し込み。全8回分に参加予定だ。
先日に初回講座が行われ、セメントプロデュースデザイン・金谷勉さんのお話を伺ってきた。
金谷さんは地場産業との協働でデザインワークを行っている。地場産業の職人さんとお互いにリスクを分担しながら、加工工程を変えずに新たな価値を生み出す仕事をなさっている。そこにある「機械」「人材」「技術」だけで戦うのだ。
セミナー中は語り口が軽妙さとエピソードの面白さに助けられ、引き込まれるように拝聴した。うまくいかなかった時代のお話を赤裸々に聞けたこと、そこから何を掴んで何をして何をしなかったのかを聞けたことが、この日の面白さの根底にあったように思う。
何よりも共感できたのが、金谷さんは低迷した地場産業を救いたいという理想のもとに仕事をしているわけではないという点だった。協業する相手と共に補い合いながらお互いの仕事を安定化すること。きれいごとでなく仕事を生み出しているということ。そこがいいなと思った。
初回がとてもエキサイティングだったので、この後に続く講座への期待もとても高まる。毎回講師が違う方なので、それも楽しみ。欠席せずに通えるといいな。