蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

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クリエイティブ・ファシリテーションの基礎を学ぶ@千葉工大・山崎研究室

去る2017年8月9日、千葉工業大学の山崎研究室の学生向けイベント「ファシリテーションとUXデザインを学ぶ」にて、簡単な講座とワークショップを実施する機会をいただいた。

午前中に大学院生がクリエイティブ・ファシリテーションを学び、午後には院生が学部生をリードしてUXデザインのワークショップをファシリテートするという立て付けで、私は午前中の院生向けの講座とワークショップを担当させていただいた。

クリエイティブ・ファシリテーションを学ぶ

講義ではファシリテーターの役割、チームとは何か、ワークショップごとに異なる条件、リアルタイムに対応しなくてはならない状況、ファシリテートするにあたっての自分自身のありかたなどについて話した。

その後、ファシリテーションを感じ直すワークショップと題して、簡単な体感ワークをしてもらった。内容はdeCAFEで行った未来都市づくりプログラムのエッセンスを今回の実施用に応用・ミニマイズしたもの。

講義に使用したスライドとワークショップに使用したスライドは、この記事の最後に添付しておく。

ゾムツールとレゴを組み合わせてワークしている場面

よかったと思う点は、普段の自分たちの関係性と今回のチームワークでの役割の違いを整理して汲み取って自分なりの学びにつなげてくれたこと。加えて、起こったことを普段の自分たちの環境に置き換えて咀嚼をしてくれたことも挙げられる。

ぞれぞれのグループの学びを全体共有する時間がなかったのが心残りだけれど、彼らはいつも身近にいるメンバーなので、普段の日々の中で自然に共有していってくれるといいなぁと期待することにする。

お互いの役割を意識しながらワークしている場面

みなさん素直にしっかり向き合ってくれたと思うのだが、強いてもったいなかった点をあげるとすると、まだ一人称視点とメタ視点のコントロールがうまく行っていないように見える場面があったことかもしれない。

完全にコントロールすることは無理だとしても、参加者でいるときは100%参加者の視点でプログラムに向き合うことを徹底すると、もっとよくなるのではないかと思う。プログラムの謎解きよりも、目の前のミッションに集中することが大事。

それぞれのチームで工夫している場面

チームの中に入って、リーダシップを発揮しながらファシリテートしていくのは、かなりタフな仕事だといえる。そのためには、参加者である自分の視点、ファシリテーターである自分の視点、観察者である自分の視点をうまく切り替えていく必要がある。

きっとこれから場数を踏んでいく中で、視点コントロールが鍛えられていくんじゃないかな。小さくてもいいから、今回の経験がその種になってくれていたらいいな。

UXデザインワークショップ

午後は院生が学部生をリードして、UXデザインのワークショップが行われた。私はオブザーバーとして、うろうろ。おもしろい卒研テーマがたくさんで、仕上がるのが楽しみ。

ファシリテーターは一生懸命タイムキープをしたり、盛り上げようとがんばったりしていた。

UXワークショップの様子

UXワークショップのメソッドの使いこなしについては、もっと掘り下げたほうがいいと思うポイントやツッコミどころがたくさんたくさんあったけれど、チームをリードするという意味ではみんな一生懸命だった。

長丁場だったので、ファシリテーターも参加者も、後半はだいぶ集中力がなくなって、雑になっていたかなという感もありw

UXワークショップのアウトプットを発表している様子

今回こういう機会をいただいて、私自身とても学びが大きかった。大学生の取り組み方と社会人の取り組み方を比較することができたし、それぞれの落とし穴の違いについても考察が深まった。

講義とワークショップを通じて一緒に学ばせてもらった院生のみなさんと山崎先生には、感謝でいっぱい。どうもありがとうございました。

使用したスライド

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