蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

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Service Design Network Japan Conference 2013 のこと、あらためて

さる5月、Service Design Network Japan Conference 2013 に参加してきた。今さら感ありつつも、書く。

SDN Japan カンファレンス 2013は、日本における初めてのサービスデザインをテーマとするカンファレンス。今回は「サービスデザインによるビジネスのリフレーミング」をテーマにしたもので、私の周囲では注目度がすごく高いカンファレンスだった。

流出厳禁の貴重な資料やお話も出て、いい機会をいただいたなぁと思う。ホルダーとして長年サービスデザインの(もちろん最近までサービスデザインという言い方はされていなかったとしても)どまんなかにいる人たちは化け物だ。

最近、やたらと「リフレーミング」という言葉を聞くような気がしている。まだバズっているという感じではないにしても、あっちでもこっちでも聞く。確かに便利な言葉なだけに、なんとなく、バズワードにならずに健全に取り上げられてほしいなぁと思う。

ワークショップ「サービスデコンストラクション」

さて、一日を通して行われたカンファレンスでは、パラレル・ワークショップの時間もあった。私が参加したのは「サービスデコンストラクション」。既存サービスを分析・要素分解することによって、サービス設計図を逆算してみるというワークショップだった。

ワークショップの様子

サービスブリーフを考え、模造紙に落とし込んでいく。描き方は自由だけれど、基本はビジネスモデルキャンバスを As-Is で組み立てる感じに近かった。ポイントは要素分解したうえで「もっとサービスをよくするための提言」を述べるといったところ。

ワークショップの成果物

このワークショップの中で、サービスをデザインすることはひとつのシステムをデザインすることである、というお話があった。システムとは、関係性や価値をうまく交換する仕組みで、それがサービスそのものなのだと。

私が所属している会社 Gaji-Labo は「システムを考える会社」と名乗っている。だから Gaji-Labo は「関係性や価値をうまく交換する仕組みを考える会社」とも言い換えることができるし、実際そういう意味だ。だからその話を聞いた時には、それを思い出して少しうれしかった。

システムとは生態系であり、その生態系の中でどんなつながりを描くかがデザインそのもの。私はそう捉えてここまでやってきた。

デザインという言葉の定義はいまさらどうでもいい気もしているが、何を重視してやってきたかは上手に人に伝えられるようにしないといけないなぁ。いつまでたっても上手くできないでいるのだけど。


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