蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

20170509013806

遅ればせながら出会った「知の逆転」

最近の中で最も「なんでもっと早く読まなかったんだろう」と思わされた書籍、「知の逆転」が本当におもしろかった。そもそもこの本の存在を知らなかったので、やっと出会った感じがある。もし存在を知っていたら、たぶんその時にすぐ読んでいたはず。

知の逆転・表紙

なぜならば、この書籍中に登場する人物たちが超豪華だから。並の豪華さじゃない。

  • 「銃・病原菌・鉄」のジャレド・ダイアモンド氏
  • 現代言語学の父と称されるノーム・チョムスキー氏
  • 「レナードの朝」のオリバー・サックス氏
  • 人工知能の父と呼ばれるマービン・ミンスキー氏
  • アカマイ・テクノロジーズで知られる数学者トム・レイトン氏
  • DNAのらせん構造を発見したジェームズ・ワトソン氏

それこそ飛ぶような勢いで読んだ。おもしろくておもしろくて。現代最高の知性と言われる6人のお話は、はじめから終わりまで、それこそ行間までもがおもしろい。彼らに共通するのは真実を追い求める姿勢。立場や思想は違えど、いや、むしろ違うからこそくっきりを見えてくるその共通点。

はー、久しぶりに本を読んで興奮した。わくわくすることはたくさんあるし、もちろんどんな本もおもしろく読むのだけれど、段違いの興奮。示唆に富む言葉であふれたこの本を、きっと繰り返し読むことになりそうだなと思っている。

ただ、実は自分でもわかっていないことがひとつある。私はいったいこの本の内容のどこをおもしろいと感じ、なぜおもしろいと感じるのか。興奮を覚えるほどおもしろさを感じたのに、まだうまく掴めず、言語化できないのだ。

この本と長い付き合いをしていく中で、見つめてみたいことのひとつだなぁ。それもまた楽しみのうちなんだなぁ。

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