蠍は留守です考

蠍の輪郭を見つめてふける思惟の痕跡

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最近勉強していることまわりの積読本、とか

WSD 14期 ワークショップ Advent Calendar 2013の8日目のエントリです。

ワークショップそのものの話からは逸れるけれど、最近勉強していることまわりの積読本をなんとなく挙げておきたい。

20世紀初頭、ハーバード大学演劇教育で体験型講座としての意味でワークショップという言葉が用いられたと教わった。Harvard Plays of the 47 Workshop の中で用いられたのが、現在で言うところの「ワークショップ」的なもののはじまりだと聞いている。まだ自分でこちらの原典に当たっていないので、時間できたら読みたい本のひとつ。

その後、ジョン・デューイの思想を主柱としてアメリカ進歩主義教育協会が起こり、1930年代のアメリカで現職教育として用いられていくようになったワークショップなのだけど、デューイ著の「社会性概念の構築―アメリカ進歩主義教育の概念史」とか「学校の公共性と民主主義―デューイの美的経験論へ」あたりもまだ積読であり、早く消化したい。

このデューイという人は、1940年代に日本・東大ではじめてワークショップ的なものをやった人で、教師による一方的伝達から子どもの興味や関心を出発点とする教育のコペルニクス的転回を唱え、「学びとしての共同体」を提唱した人。教育のコペルニクス的転回を唱えたデューイの言う総合学習では、「教師」の意味合いはすでに「教師」でなく「ファシリテーター」になっており、「師匠」と「弟子」ではない関係性がそこにすでにある。しかし、原典を自分で読んでないので、ちゃんと確認しときたい。

で、ワークショップの観察に当たるようになってエスノメソドロジーを勉強したくなり、社会学のハロルド・ガーフィンケルの著にも興味が及ぶ。「エスノメソドロジー―社会学的思考の解体」はぜひとも読みたい一冊。

仕事の枠を超えて、ライフワークとして自分が学んでいきたいことを追いかけていくと、分野をあれもこれも飛び越えて、教育学や社会学や言語学の基礎をもっともっと学びたいと感じる。学生時代にそういうものを専攻してこなかったので、今それを学びながら自分の持っているものと掛け合わせていくのがとても楽しい。

掛け合わせや学び合いの場をもっと作れたらいいなぁと思うのは、自分がそのように学んでいきたいと思っているからなのかもしれない。ひとりでは気づけないものを手に入れるための学び。それは極上の楽しみである。

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