NPO法人ハーモニー・アイさんの主催する『あとで後悔しないために!- 今、知っておきたいウェブアクセシビリティの現状 -』に参加してきた。
内容のメモなど
「改定されるJISへの対応はどうする!」
ウェブアクセシビリティWGの主査として改正JIS作成に携わっている濱田英雄さんのセッションは、ウェブアクセシビリティの流れや歴史からはじまって、新JIS企画 JIS X 8341-3:2010 についての内容だった。
ここまで改正JISの動きを追ってきている方々にとって特に目新しい点はなかったかと思うが、まとめと確認という意味では分かりやすい内容だった。
改正JISといえば、先日梅垣正宏さんのツイートで8月20日の公布が決まったと知った。いよいよというか、やっとという感じ。今後の動きに注目したい。
視覚障害者ユーザの音声ソフトデモ
武者圭さんより、主にFlash読み上げについての音声ソフト操作デモがあった。
良い例として、富士通のプラズマディスプレイのサイトが(逆の例としてはSchick の ARE YOU READY!?が)挙げられていた。それぞれ実際に試していただければ違いが分かると思う。
「最近のウェブアクセシビリティの動向と CMS での対応について」
アルファサードの持田徹さんのセッションはCMSサイト構築時の基本的なアクセシビリティ対応と製品を紹介という内容だった。持田さんはACRI : Accessible Contents Research Initiativeの代表でもあり、アクセシビリティの啓蒙・普及を続けていらっしゃる方。
「技術に依存しない」とはどういうことか、実装技術の選び方や調べ方はどう選択したらいいのかなどについて、具体的なドキュメントなどを挙げて説明された。
中でもアクセシビリティはどこまでやるべきか、規格に従う意味とは何なのかという部分に対してなるほどと思った。制作者サイドというよりは、コンテンツホルダーや発注者の側にこそ「なるほど」と納得してほしい内容だった気がする。
質疑応答など
文字拡大サイズの根拠やテーブルの注釈の扱いなど、実装についての質問が多かった。
特に気になったのは「結局、適合宣言はしなくちゃならないのか?しなくてもいいのか?」という質問だったが、「いろいろ解釈はあるけれども、作る側のポリシーの問題になってくる」というような答えだsった。(書き方がちょっと正確じゃないかもしれない)
感想とかまとめとか
参加者層がどういう方々なのか分からないが、勝手に受けた印象では制作者サイドよりも発注側のウェブサイト担当者が多かったような気がする。
新JISの話題が出てからずいぶん時間も経っているし、おさらい的な意味で再確認できたことがたくさんあった。ふむふむと思って終わるのではなく、何かしら少しでも今後に活かしていきたいと思う。